[介護]記憶じゃなくて記録!介護記録の大切さとポイント

介護

介護の現場では、「記憶」ではなく「記録」が重要です。

なぜなら記憶は時間とともに変化しているから。

そして、同じ出来事でも個人によってさまざまな捉え方、記憶の仕方があるためその時起こった事実を正確に伝えるためには記録がとても大事になってきます。

そこで今回は介護記録についてまとめてみました。

介護記録の大切さ

事実を正確に伝えるためには、起こった現象や事実を客観的にとらえ、言語化することで、より正確に伝えることが大切です。

ご利用者からの要望や訴えがあり、どのような状態でどのような対応をし、誰が行い、その結果どうなったのかを具体的に記録しましょう。

介護記録には自分たちが行ったサービスについて、正当な根拠と理由をもって説明する義務があり、そのための道具が「記録」となります。

「記録」は、事故や訴訟など万が一の事が起きた場合の証拠として職員や施設を守ってくれる道具になるのです。

また、「記録」は職員間の情報共有の一つでもあります。

介護の現場では、介護士、看護師、医師、リハビリスタッフ、栄養士などたくさんの職種と連携しています。

そのため情報共有は欠かせません。

ご利用者の状態などを介護士の専門的な目線で記録に残すことで、正しく情報の共有ができるのです。

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介護記録の基本

たとえばご利用者に「38度の発熱がありクーリング施行した場合」

・誰の指示で実施したのか

・クーリングは腋下(えきか)、鼠径部(そけいぶ)、頭のどの部位で行ったのか

・その後はどうしたのか。主治医、ケアマネジャー、家族への連絡など

「主食3割、副食全量摂取」

・なぜ主食が3割なのか。体調が悪い?

・量が多い?

などと具体的に書きましょう。

介護記録の基本は5W2H

5W

いつ(when) どこで(where) 誰が(who) 何を(what) なんのために(why)

2H

どうした(how) 

どれくらい(how many/much)

この5W2Hを意識して書きましょう。

介護記録の書き方のポイント

具体的に、ありのままに書く

簡潔に書く

 相手に読みやすく簡潔に書きましょう。

最初に「誰が何をした」などの結果を書き、続いて具体的に説明しましょう。

また、一文はなるべく短く区切りましょう。

客観的に書く

介護士の感想や憶測では書かず、客観的な事実(発言、行動)を書きましょう。

専門用語は使わない

敬語は使わず「だ、である」などの常体で書く

介護者としてどのような働きかけをし、利用者がどのような反応をしたか、その結果どうなったかまで書く

ケアの目標や、次のケアに役立てることを意識して書く

記録をためず、記憶が新しいときに記録する

「特変なし」は使わない

利用者に何も変化がない事はないはずです。

難しいかもしれませんが、よく観察し会話をしてみましょう。

手書きの場合、ボールペンなどで記入し訂正する場合は、文字の上に2本線を引く。修正液は使わない。

丁寧に記入する

記録を充実させるためにどうすればいい?

・介護計画を把握する

・利用者に興味を持ち、観察する

・業務改善を図る

・メモする

すぐに記録を出来ない時の方が多いですよね。記録が必要だと感じた時はできるだけその場でメモしておきましょう。

後で、記録を書く際に思い出せず雑な記録にならずにすみます。

・定型文を作っておく

排泄、食事などよくある場面ごとに定型文を作っておくと、記録の作業も短縮されます。

・介護記録に使える表現を日頃から集めておく

例として、気分を表す言葉は、笑って、集中して、ソワソワしてなど

顔色を表す言葉は、赤らむ、青白い、黄色い

このように表現を決めておくと、記録がスムーズに進みます。

介護記録についてのまとめ

介護にとって記録とは、

・記録を書くことによって日々の業務を振り返る事ができる。

・リスクマネジメントにつながる

・法的証拠、介護報酬算定根拠になる

 適切に業務を果たしている事を残す証拠

・介護計画の立案・見直し・評価の資料になる。

利用者との関わりだけが介護ではなく、記録に残すまでがケアの一環です。

今回の記事が介護記録を書く事の負担を軽減できたら嬉しいです。

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